「白い妖精」ことナディア・エレーナ・コマネチさんは1961年11月12日生まれ、ルーマニアの名体操選手でした。
14歳で迎えた1976年のモントリオールオリンピック、段違い平行棒と平均台の演技で近代オリンピック史上初の10点満点を出し、個人総合と併せて金メダル3個、団体で銀メダル、ゆかで銅メダルを獲得しました。
IOCや審判団は体操競技で満点が出ることを想定していなかったため（当時は9.99までしか採点掲示板に表示できなかった）、掲示板には1.00点と表示されました。
個人総合で優勝した初のルーマニア選手となると共に、史上最年少での個人総合優勝を果たしました（当時は14歳以上でオリンピックに出場できたが現在は16歳以上でなければいけないので、規則が変わらない限り今後この記録が破られる可能性は低い）。
純白のレオタード、しなやかな肢体、美しい容姿から「白い妖精」と呼ばれました。
当時中学生だった拙者よりひとつ年上のコマネチ選手の活躍の美しさと快挙は41年たった今でも鮮明に覚えています。
1980年のモスクワオリンピックでは個人総合でエレナ・ダビドワに次いで銀メダル、平均台、床で金メダル（ゆかはネリー・キムと同点）、団体でも銀メダルを獲得しました。1981年に現役生活を引退。
1984年から1989年までルーマニア体操協会のコーチとしてジュニア選手を育成。ルーマニア革命直前の1989年11月、ハンガリー、オーストリア経由でアメリカに亡命。チャウシェスク独裁政権下で、大統領の次男ニクが愛人関係を迫るのを拒めなかったためだという。
1994年の33歳の誕生日に婚約。亡命以来初めてルーマニアに戻り1996年4月にブカレストで結婚。
現在はオクラホマで体操競技選手の指導にあたっているようだ。
たけしの番組で「コマネチ」のポーズを見たコマネチさん
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